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幼稚園教諭を辞めたい!一年目で感じた3つの違和感
私はプロフィールにも書いている通り、小さい頃から幼稚園の先生になることが夢でした。
地元福岡で念願の「幼稚園の先生」になれて、親に報告する時は泣いて喜んだし、ずっと夢見ていた幼稚園で働けることに誇りさえ持っていました。
でも実際は、理想との現実のギャップを感じ⇒自分の弱さを痛感し⇒自分の未来を真剣に考えさせられ退職を考え始めます。
私が当時就職した幼稚園の職員の数は7人で初めて社会に出た私は右も左もわからない状態でした。
なので当然、先輩先生達がいうことは、積極的に聞き入れていったし自分なりに考えて行動をしていきました。
それでも日に日に幼稚園教諭一年目の私は辞めたいという思いが強くなっていったんです。
幼稚園教諭一年目で感じた違和感①縦社会の世界に驚いた
教材や子どもたちの保育準備を作るとか、仕事自体は楽しかったのですが、なによりもまず縦社会な職場に最初は違和感を覚えました。
上の先生の言うことは「絶対だ!」みたいな空気がこの幼稚園にもあります。たとえ下の先生が意見があっても上の先生を立てる形でないと発言できないのです。
とにかく皆それぞれが周りの目をめちゃめちゃ気にしながら「私も〇〇先生(先輩)のやり方でこうしたらいいと思います」と当たり障りないことしか言えず、いつもこの空気に違和感がありました。
また、小さな幼稚園であることも原因だと思いますが、先生全員の仕事が終わる待って、なぜだか一緒に帰るという習慣がありました。今となってもこれは完全に謎です。
先輩が帰らないと後輩も帰れないという、最初は一見「みんなで仲良く帰りましょう」と協調性を大事にした幼稚園だと感じるけど、実際下の先生のやるべき仕事は終わっているのに先輩先生の仕事が終わるまで待たないといけない無意味な時間が嫌でたまらなかったです。
縦社会だからとはいえ、この違和感は辞めるまで消えなかったですね。
幼稚園教諭一年目で感じた違和感②頑張ったのにこれだけ?
幼稚園という職業は「サービス残業」の塊のようなものだったと思っています。
ちなみにお給料は、13時間以上の労働時間に対して、手取りで月給15万円弱。
「こんなに頑張ったのにこれだけ?」と、労働量に対するお給料に違和感しかなかったんです。
幼稚園教諭のお給料の低さは社会的にも問題になっているので、共感される方は多いかと思います。
務めていた幼稚園では帰宅後の「持ち帰りの仕事」は当然となっていて、それこそ寝る前まで仕事をしていたとしても、幼稚園がそれらに対して報酬などの残業代を払うことはありません。
朝は7時に出勤しても帰ってくるのはなんだかんだ20時も余裕で超えます。帰宅して食事とお風呂などが終わればまた保育準備をし始める。
これが週に5日続き、土曜日もたまにセミナーや研修が入るし、毎日の長時間労働に当時20歳の身体でも応えるので、休みはほぼ「睡眠の週末」と化していました。
一人担任で子どもたちの安全面も見守りながら保育をするのは、責任感が常にドシッとのっかって、精神的な負担は大きくなるにつれて、身体も心も疲れていきます。
だからこそです。こんなに大変なのに頂いたお給料の金額にはさすがにガクッと肩を落としまい、「好きな仕事をしているのに、心から幸せとは言えない」という、そんな心境だったのです。
幼稚園教諭一年目で感じた違和感③自分の時間が取れない。
確かに子どもたちと過ごす時間は尊いものだし、親御さんとお話をするのは好きです。仕事自体が嫌いではなかったけど…仕事頑張れば頑張るほど、自分の時間を取れないことに、どうしても違和感を感じずにはいられなかった。
帰宅してやっと自分の時間だといえる「時間」という「時間」は….ないに等しい。帰っても仕事、起きても仕事、週末は身体を休ませることに集中。「仕事のために生きている人間」であったには違いありません。
本当はもっと自分の趣味を楽しだり、やりたいことは沢山ありました。ハイキングしたり、たまには幼稚園では弾かないピアノの楽曲を楽しみたい。ダンスも習いたい。新しい資格にも挑戦したい。
それが叶わなくて、理想とのギャップにずっと違和感を感じながら、心が乏しくなっていく一方でした。
私が退職を決心した理由
1年目はとにかく「がむしゃらに頑張った」という言葉がしっくりきます。
いろんな違和感を感じたものの、まだ1年目だしというのもあって振り返らずに突っ走っていくしかなかった、自分の気持ちなんて二の次にしていたんですよね。
「自分がやりたい!」って心から思った職業だったし「お給料少ない」とか「自分の時間が取れない」とかそんな理由で辞めるのは甘いのかなって思ったから。
でも…。それでも辞めたいと思いました。もっと楽しく生きたかったから。もっと心の底から笑顔の出る自分でいたいと思ったから。
幼稚園の中にいる自分が一生続くと思ったら、絶えられないと気がついたのです。そして、がむしゃらに頑張った先に見てたきた答えは「退職」でした。
あんなに憧れて就いた職業なのに「もう辞めて良いの?」って自問自答しまくりました。
短大の就職対策室の先生に以前言われた「まずは3年頑張りなさい」という言葉も思い出したし、私自身が単純に「甘い」のかもしれないとも思いました。
でも、たとえ3年いたとしても今の生活は変わらないし、不満が増えていく一方ならこの先に「私が思う理想の未来はない」とこれまでを振り返り、退職を決意しました。
私が退職したタイミング。
退職しようと決心した時は一年目ですが、2月という中途半端な時期だったことから、タイミングはすごく悩みましたね。
ただ私の幼稚園は辞める場合「その年の8月に園長先生に相談すること」と決まっていましたので、必然的に退職のタイミングは決まっていました。4月からは新年度の生徒さんを受け入れて新学期がスタートしますので、私の退職のタイミングは3月末。
ちなみに、8月に辞めることを言わないといけないのは職員を募集したりしないといけないからです。
ただここで問題が発生!
この幼稚園の辞める理由としては「寿退社」が常識とされていたので、めっちゃ辞めにくい状況でした。
暗黙の了解っていうやつで、それ以外の理由で辞めるなんて非常識とされていたのです。
でも、私はできるだけ周りに快諾してもらえるようにと思い「辞める理由」を必死に考えました。
この時に考えたのは、
- 架空の彼氏を作って結婚することにする(悲)
- 「それなら辞めるのも仕方ない」と思われる嘘の理由を作る
- 園長先生に素直に辞める理由を伝える
この③つの中のどれかにしようと思いました。
結局私が選んだのは….②の「それなら辞めるのも仕方ない」という嘘の理由を作ることです。
この理由を決めたのは、無難だと思ったからです。嘘をつくのは勇気のいることだけど、それくらい自分を守ることの方が先決でした。
「退職して良かった」と思った瞬間
8月、私は園長先生に「それだと辞めないといけないね」という理由を伝えるために、退職することを報告しにいきます。
引き止められないように、いろんな理由を考えていたのですが、当時たまたま祖母の体調が悪く、家族で一緒に福岡から久留米に引っ越すことになっていたので自然な形で退職することになりました。
無事に退職ができたわけですが、多分周りの先生にはよく思われなかったと思います。せっかく教育きた新人の先生(私)が自分より先に退職していくのですから、複雑ですよね。
あ、今思い出すとちょっと胸が痛い…。
でも、結果としては、これで良かったと思います。
結局私のことがきっかけで他の先生も結婚ではない理由で次の年一人ずつ辞めてきましたから。
この時、みんな単純に「狭い常識」に縛られていたのだと思います。世間体を気にして「辞めてはだめだ」という頭だったのでしょう。
でも、人というのはきっと自分の幸せを本気で考えた瞬間、動き出します。だから私は改めて、勇気を出して辞めることにして良かったと思っています。
退職のタイミングも大事
幼稚園側の肩を持つわけではないのですが、辞める側としても退職に当たって考えるべきことがいくつかあると思っています。
例えば、幼稚園側は短大新卒の正職員を雇う必要があるので、次の先生を見つけるまでに時間がかかります。だいたい求人募集は9月から始めるので、私の幼稚園は8月に退職の意思を示す必要がありました。
また、当時一人で担任を持っていたため子どもたちを次の先生に託すまでは、最低でも見守りたいと思ったので、そう思って3月までは務めるようにして、できるだけ迷惑をかけない形を選びました。
子どもたち&親御さんたちには悲しい思いをさせてしまうし、これから一人前の先生になる時だったので、園側の期待には応えられずに、正直「理想の退職の形」というのは取れなかったです。
だからこそですが、社会人として、一人の人間としても「退職のタイミング」というのは決めたら、務めている幼稚園の方針に沿って、早めに動いていくといいと思います。
ただこれは自分の身体とか心の問題によって取る行動は変わってくると思うので、無理して身体を壊すほど退職のタイミングを考える必要はないです。心と身体に相談して退職をするといいと思います。
最後に:一年目でも辞めてもいいじゃん。
幼稚園教諭1年目とはいえ、責任感が強い人や根が真面目な人だと、周りを気にしすぎて罪悪感を感じる方も多いと思います。
「自分がいないと、この職場は大変なことになるかも」「子供にも申し訳ない」「親御さんになんて思われるかな」そう思う人もいるかもしれなけど、大丈夫。
こんな言い方するのは良くないかもしれなけど、あなたの代わりはいくらでもいます。
辞めたからといって、幼稚園は機能します。それに一人の職員が辞めたくらいで機能しなくなる幼稚園の方が逆に問題だと思うし。
そういう可能性を園側も考えて運営すべきだと思うから、辞めたと決心したあなたが退職する幼稚園の心配を必要以上にすべきではありません。
人は幸せになるために生まれてきました。病気になっちゃうほど、精神的におかしくなるほど頑張る必要はないです。
だからこそ、自分のことに真剣に向き合ってください。辛いから辞めること、逃げることは悪いことではありません。大事なのはどれだけ自分の人生に本気になって自分の手で幸せを掴んでいけるかです。
たった一度の人生。辞めたとしてもそれは一つの「経験」として今後の人生に必ず生かされるので、「一年目だからって辞めちゃいけない」と思わなくていもいいです。
ぜひこれからも「自分の理想の未来」を求めつづけてください!
動画でも当時のことを伝えながら人生を変えていったきっかけもお話しました。よかったらご覧になってみてくださいね。
私は当時夢だった幼稚園の先生になれて毎日心が踊り、最初は職場に行くことが楽しみで仕方がありませんでしたがあまりにもブラックな実情に幼稚園一年目にして辞めようと決心をしました。
今回は私が「辞めたい」と思った理由と「一年目だから辞めない」という選択肢は作らなくていいよ、というお話をしていこうと思います。
その上で退職のタイミングも重要だなと思ったので、私の務めていた幼稚園のことを例にあなたにもシェアしていきますね!
私が当時辞めた時の背景を知って退職を考えているあなたにとって、なにか一つでも参考になれば嬉しいです。